#1161（3/3）人生はフェイクである

内容：話したいことがたくさんあって、一週間くらいとりためている。
最近フェイクニュースが多い。本当のニュースが陰謀だと言われ、どちらが本当か分からない。フェイクニュースも半分は本当かもしれないし、すべてが陰謀というのも言い過ぎ。陰謀論についてどう思うかFacebookで尋ねたら、前野さんが陰謀論を語るのは不思議だから、この投稿自体が陰謀ではないかというコメントさえあった
昔はマスコミュニケーションが流行っていた。皆が同じニュースを見て信じる時代から、多様な人が多様なことを言う時代になった。
YouTube見ていたら、フェイクニュースのようなものを面白いからつい見てしまうと、リコメンド機能で似たようなニュースが次から次へと出てくる。
以前話した普遍主義の不可能性と不可避性。
カントからはじまる正しいことはあるというのが近代。正しいことはないのではないかという時代がポストモダン。正しいことはあり得ないニヒリズムの時代ともいわれる。信じるものはない、拡大解釈すると生きていても無駄だと言うシニカルな見方。
光は波動か粒子かという正しい答えなどないという時代。正しい答えは波動でもあり、粒子でもあるという見方なのだが、要するに何か一つに断定できない社会であるということが哲学的には言われている。
それが一般社会でも真実とフェイクの区別がつかなくなってきている。さらにもっと分からなくなっていくのか。
昨日、一切は空という話をした。それと心がフェイクであるというのは一緒。心自体がフェイクだということは「脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説」で述べた。意識は実態がないものである。世の中の情報がフェイクであるかどうかと言っている根本がフェイクであると理解すると、フェイクでもいいという気がするようなしないような。
ただ一切は空と言うのは、空腹だとすべてのものが美味しいというところに行く。ニヒリズムのようになるのではなくて、何も正解がないから、自分で生きる道を創造して、生き生きと生きようではないか、というところに至るのが仏教でいうところの空だと思う。なにもないところ、それは鮮やかな美しい世界であるということ。
ニュースのフェイクと心のフェイクはレイヤーが違う。
フェイクニュースも出回っているが、それを見抜く力をもって、心もフェイクであるが、それがあるかのようにこの人生を楽しむという気持ちをもって生きていけばいいのではないか。

TIPS：フェイクな人生を楽しく。